那覇市泊にある首里泊手系の史跡「松茂良興作 顕彰碑」をご紹介します|沖縄伝統空手道振興会
那覇市

沖縄空手の四大流派の一つ「泊手」の元祖、宇久嘉隆と照屋規箴からの教えを受け継ぎ、後に泊手を盛り立てた中興の祖として、琉球の歴史にその名を刻む「武士松茂良」こと、松茂良興作の偉業を称える顕彰碑が、那覇市泊の閑静な住宅地内の公園に建立されています。
泊村(現那覇市泊)で生まれ育ち、空手の鍛錬に励んだ松茂良には、若い頃から勇猛な人物としてのエピソードがたくさん残されています。時には因縁の末に真剣を抜いた薩摩藩士を、日頃鍛錬した技で制して追い払い、時には国の不条理な取り立てで窮地となった村の交渉団の一人として、それを見事に退けるなど、琉球から沖縄へと移り変わる動乱の時代を生き抜いた武勇伝は、松茂良が七十歳で天寿を全うするまで数多く残されています。
そんな松茂良興作の弟子からは、同じく大家として後世に名を残した伊波興達や本部朝基などの空手家が輩出されています。その中でも喜屋武朝徳の弟子からは、島袋善良の「少林流」や仲里常延の「少林寺流」、長嶺将真の「松林流」や島袋龍夫の「一心流」など、泊手の流れを組む主要な流派が誕生しています。